バラの病気 「根頭癌腫」 の猛威!!19 Dec. 2014
バラの往診
”バラの庭ローズジャルダン”の、主たる仕事として、日々バラと接しているなかで、
出会った事例を報告させていただきます。
バラの病気
「根頭癌腫」 こんとうがんしゅ は、ご存知かと思います。
発見する場合、たいがいはバラの株元に見つけられることが多いのですが、
こちらをご覧ください!
これも、「根頭癌腫」
まるで、花が咲いたように、枝先に発見しました。
普段あまり見ることは少ないと思い、報告いたします。
ひとつ特徴があることに気つきます。
昨年の剪定枝、古い枝の先に癌があることです。
実は、このバラは昨年末に、株元に3センチほどの癌を5つ発見し、
削除治療を済ませていました。
経過を見守るなかで、その後株元には、発生しませんでした。
新しい枝も伸びてきて、元気を取り戻したかのようすでした。
ですので、これらは、今年の初夏から今までの間に発生したものと思われます。
やはり枝の切り口に、数個の発生が見られます。
ちょっと判りにくいですが、バラの全体像がこちらです。
しかし、株元には、その後癌は発生していません。
バラの体内に、まだ「根頭癌腫」の菌が残っていて、弱い部分や、
環境が気に入らなかったりするとまた、菌が悪さをするのでしょうね。
それでも思うに、病原菌を自ら外に出してしまおうと努力しているのかも。
あくまでも憶測ですが、現に緑色の新しい元気な枝がいくつも出ており、
枝の更新作業を一生懸命してくれているのではないか・・
と、期待もしているところです。
発生していた癌とその支えになっていた枝は切除処分いたしました。
切り口に、殺菌剤ペーストを塗布。
引き続き、経過を見守ります。
それでも、こんなになっても、このバラは元気でいます。
今年も春はもちろん、その後も時々きれいな黄色の花を咲かせてくれています。
こちらのご依頼主さんの思い入れのあるバラでもあります。
病気と上手に付き合っていきたいと思います。
なにより、いま一生懸命にがんばっているこのバラのために、
<バラの往診>は続いていきます。
他のバラさんたちは、とっても元気!
黄色のこの子にも、きっとエールを送ってくれていることでしょう ***