ポールズ・スカーレット・クライマー物語。21 Feb. 2014
まだまだ大雪に埋もれたままの明野です。
まだまだ寒さも続きそう・・。
冬の夜長に、ちょっと暖かいお話、したいと思います。
つるバラの、” ポールズ・スカーレット・クライマー “ です。
お店に入ってすぐの、左手フェンスに、毎年すてきな花を咲かせてくれます。
バラなんですけど、花びらがなんとなくちりめんの風合いで、
和風ちっくな感じもします。
一昨々年の春に、こんなことがありました。
あるご家族が、このバラの前でかなり長い時間、家族会議をしているようす。
写真を撮ったり、触れてみたりして、娘さんを真ん中にして。
・ ずいぶんと気に入られちゃったみたいね・・
そう、思いながらおりましたら、そのお嬢さんが、わたしに言いました。
「このバラと、同じバラの苗はありますか?
父の日にどうしても贈りたいんです!」
「 まあ、どうしましょう、数日前にみんな売れてしまって・・」
「・・・」
その日には、無理でしたが、数日後に手配をして、送ってさしあげました。
そのまた、数日後に、お礼のお電話をいただいて・・
それで終わりのはずでした。
そして・・
昨年の春のことです。
あの、ご家族です。お父様もいっしょにまたバラを見にきてくださったんです。
「あ・・・!」
あのときのお嬢さまのお顔はよく覚えていましたから!
「バラをありがとうございました。
これが、今年咲いた花の写真です。」
まだ、ささやかに咲いたバラ花でしたが、
バラを真ん中にしておふたりが仲良く写ったお写真。
送ってさしあげたバラは、おふたりの仲直りの手助けをしてくれたのでした。
冬の夜長に、ふとこんなことを思い出しています・・
今年の春も、ふたりで訪れてくれるかしら・・・?