「バラの病気・根頭がん腫」 施術記録 公開。13 Sep. 2013
“バラの庭 ローズジャルダン” の、バラ庭師の、バラの往診・お手入れで、
大泉・H氏のお宅で、発見された、バラの病気「根頭がん腫」
先日、H氏、立会いのもと、その除去作業を行いました。
根頭がん腫は、基本的には、治らないといわれています。が、適切な処置により、死滅す
ることなく、花を咲かせることは可能なのです。
なかなか実際、目にする機会が少ないと思いますし、また、発見した時どうしたら良いか、
悩んでいるかたも多いと思い、写真ではありますが、公開します。
ご自身のバラ栽培に、参考にしていただけたら、うれしいです。
つるバラ ”つるゴールドバニー” の、根元に、「根頭がん腫」発見。
がん腫を除去するための、道具をそろえます。
合わせて、専用の手袋を用意します。
がん腫を取り除きます。
根元も掘って、がん腫と思われる箇所は、すべて取ります。
がん腫が、へばり付いていた箇所を、のこぎりのようなもので、きれいに削りとります。
あまり深くはせず、なるべくな範囲でかまいません。
この、写真では、白い部分・・・健康な枝の部分が見えています。
こんな感じに、止めておきます。
この際、根元に、新苗当初に付いていた、ビニールテープを発見しました。
同時に、取り去ります。写真右下(成長の妨げになるのと、病原菌の住みかになる恐れがあるため)
がん腫除去部分に、ペースト状の、殺菌剤を塗ります。
根頭がん腫は、感染する恐れがあるので、施術した株の根元の土は、可能な範囲で入れ替えます。同時に、微生物配合の土壌改良剤を混ぜて、土の改善を促します。
新しい土を入れ、しっかりと固めて均し、仕上がりです。
後、上からたっぷりと水を与えてください。
施術後の、大事な作業・・・!
使用した道具・手袋等は、他に感染の恐れがあるため、まとめて消毒します。
専用の薬もありますが、当院は、「煮沸消毒」安全で確かな方法と思い、
実施しています。
また、取り除いた、がん腫はすべて袋に入れて、焼却処分してください。
「根頭がん腫」の施術記録は、以上です。
今後も、バラの往診・お手入れ作業をさせていただくなかで、”発見”がありましたら、
随時、お知らせしたいと思います。
すべては、バラを愛するすべての人が、”バラ庭師”になりますよう・・・。
篠原 直美